年末になると、忘年会が行われた
営業終了後、深夜1時ごろから、お洒落なバーを借り切り
酒を飲まない自分は初めて、バーに足を踏み入れた
大人の雰囲気に高揚感を感じていると
司会を務める店員から、ボスの結婚が報告された
ボスが婚約者と現れ挨拶した後、乾杯し会が始まった
「いつも、風紀、風紀言ってるくせに・・・」
隣に座っていた元ソープの店長だったというスタッフが呟いた
ボスの結婚相手はグループ店のキャストらしい
そうこうしていると、こちらのテーブルに一人の男がやって来た
グループのオーナーだ
容貌からは20代後半か30代ぐらいの感じに見えた
意外に若い人がトップなんだなと思っていると
ユーモアを交えながらこれからのグループの展開について、熱く語り
隣のテーブルへ移っていった
酒を飲めないので、ひたすらグレープフルーツジュースを飲んでいると
今月分給料の配布が始まった
いつもは銀行振込だが、手渡しだ
「こんな忘年会やる金があるなら、ボーナスやるか小遣い渡しゃいいのに」
元ソープ店長が呟く
「そっちのほうが嬉しいだろ?」
こちらに同意を求めてきた
苦笑いしながら、ひたすらジュースを飲んでいると会が終わった
30半ばで、初めて体験した大人の世界に満足し
自転車を漕ぎ自宅へ帰った

